GHTSが伝えたいスウェディッシュマッサージとは

スウェディッシュマッサージ

GHTSが伝えたい
伝統に裏付けられた本物の技術とは

スウェディッシュマッサージはリラクゼーション業界の救世主?

先日、ある業界(IT系)の社長さんが私のサロンを訪れた時のお話です。
なぜいらしたのか気になったのでお聞きすると、私の施術動画をYoutubeでご覧になってスウェディッシュマッサージに大変興味を持たれたということらしい。
彼が調査したところ、「リラクゼーション業界は頭打ち」なのだそうである。
人を癒すという素敵な業界であるはずなのになぜか伸び悩んでいるのがこの業界だそうである。
彼の分析ではその原因の一つに「スター選手不在」という現状があるという。
選手というのはある特定の個人ではなく、例えば以前の自動車業界におけるトヨタや家電業界におけるソニー、レコード業界ではエイベックス、アミューズメントパークではもちろんディズニーランドなど、リラク業界には目を見張るスター的な存在が不在であるということらしい。

そしてもう一つの原因として考えられるのは、リピート率が伸びないというサロンビジネスとしては決定的な問題があるようです。
リピート率が伸びないということは、常に新規顧客の獲得に力を注ぎ続けなければお店の存続さえ難しくなってしまうという現実があります。
新規顧客を集めるには常に宣伝にお金も時間も費やさなければいけません。
つまり商品や技術という中身やサービス内容にかけるべきところを常にマーケティングに労力を取られてしまうという。
しかし、いつまで経っても常連様が増えない・・・。
それはなぜなのでしょう?
それは、また行きたい、通いたいと思えるものがそこにはないということ。
多く聞かれる意見としては、リラクサロンで効果を実感できない、オイルマッサージは寒くて体調が悪くなった経験がある、施術後のベタつき感や冷えが気になる、くすぐったかったり痛みで結局リラックスできない、リラクゼーションなのに揉み返しやあざが残った経験があるなどなど、サービス内容そのものへの不満があるそうです。
また、アロマトリートメントは料金が高めなので頻繁に通うことは難しく、自分へのご褒美であったり、旅先での贅沢としてなど、どうしても特別感が否めません。
そして旅先で未病になって帰って来て体調を崩してしまうようでは次回の旅プランからさえリラクメニューは除外されてしまいます・・・。
社長さんの分析はさすがというか、私自身とても勉強になります。

あざができたというのは問題外ですが、確かに体が冷えて風邪をひいたという経験は多く聞かれます。(私も経験があります・・・。)
それは、日本のリラクゼーションメニューが南国系のものが主流であるためにたっぷりめのオイルで施術を行なうという点に問題があります。
オイルが体を冷やしてしまう、それが未病に繋がるのでしょう。
そもそも、オイルなど使わずに直接手で肌を撫でられるだけでも人間は十分心地よいはずなのです。
寒い時に人は自分で肌を擦って温めます。
その時、肌を痛めたりはしません。
痛いどころか、気持ちいい。
それが自分ではなく、愛する家族やパートナーにしてもらえば更に心地いいですよね。
もともと人間の手そのものが人の心と体を癒す大きな力を持っています。
体温を伝えながらしっかり密着させて触れることで人は温もりと共にこの上ない安心感を得ることができます。
オイルをたっぷり付けてしまうとせっかく手が持っている力をちゃんと伝えることができません。
私は日々少なめのオイルでスウェディッシュマッサージをしながら、オイル無しでも良いのではないかと思ったりするほどです。
オイルが少ないことで摩擦が気になるというのであれば、ゆっくりと手を滑らせることで手と肌の間に空気を入れず、心地よい密着感を獲得することが可能になります。
つまり、その肌の状況に合わせた施術法に変えていけば良いのです。
オイルが多いとどうしても滑らすスピードは速くなりがちです。
触れられる最も気持ちいいスピードは1秒間に3センチと言われています。
これは通常のリラクサロンの施術法と比べるとかなりゆっくりしたスピードです。
オイルの量とこの施術法の関連性も非常に興味深いファクターと言えます。

スウェディッシュマッサージにおいてアロマオイルは脇役です。
主役は手の本来持っているパワーにあります。
小量のオイルで施術を行なうスウェディッシュマッサージ(クラシックスタイル)は、心地よいだけでなく、体を冷やさないことで未病を防ぐ効果も期待できます。
そして、GHTSで教える門外不出のケアササイズテクニックは、独自のテクニックにより揉み返しや痛みを感じさせにくい施術法でもあります。
また、体調の悪い人ほど効果を実感できるスウェディッシュマッサージだからこそ、高いリピート率を実現できるとも言えます。
まったく別業界で活躍している社長である彼は、まだ参入の余地があるリラクゼーション業界において救世主となるのがこのスウェディッシュマッサージという技術なのではないかとお考えになったようです。

施術を終えた後、彼は今まで経験したことのない心地よさと効果を実感したとえらく感激されると共に、急に神妙な面持ちでこう言われた。
「この技術は単なる流行りで終わるようなスターではなく、守るべき伝統芸なのかもしれませんね。伝統芸に金儲けは似合いません。今日は大変失礼なお話をしたかもしれません。申し訳ございませんでした。是非がんばって磨き続けてください。必ずまた来ます。」と言って、当サロンの会員証を素敵な長財布に納めてお帰りになられました。
確かにビジネスを大きくするには量産が必要であり、技術の量産は中身を薄めるリスクがどうしても伴います。
業界のスターになるにはキャズムの壁を乗り越える必要があり、それは流行りの終焉という道程を避けがたいものです。
技術を守り、残すためにはどうするべきなのか。
守るということはそのまま残すことではなく、磨き高めながらそれを伝えていくこと。
それが当スクールの使命であると改めて確信できた今回の出会いでした。


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